軽減税率、生鮮食品など3案抽出 与党税制協議、インボイス必要性確認

与党税制協議会で挨拶する自民党の野田毅税調会長。左は公明党の斉藤鉄夫税調会長=22日午後、衆院第2議員会館(酒巻俊介撮影)
与党税制協議会で挨拶する自民党の野田毅税調会長。左は公明党の斉藤鉄夫税調会長=22日午後、衆院第2議員会館(酒巻俊介撮影)

 自民、公明両党は22日、生活必需品の消費税率を低く抑える「軽減税率」の制度設計を検討する協議を3カ月ぶりに再開した。「酒類を除く飲食料品」「生鮮食品」「精米のみ」の3案を抽出した制度試案が示され、品目数が多い、精米以外の案では経理方式に品目ごとに税率や税額を細かく記入して取引する「欧州型インボイス(税額票)」を導入する必要があることなどを確認した。

 与党は今秋までに制度の最終案を固める方針。対象品目には8つの案があるが、制度設計の議論を効率的に進めるため、まずは3つの制度試案で協議する。

 軽減税率導入にあたり焦点となるのは、(1)対象品目を線引きする際の基準(2)事業者が税率を品目ごとに分けて経理処理する方法(3)代替財源-の3点。22日は3案について、この事項の詳細な内容や議論を進める上での課題などが洗い出された。今後はこの試案をたたき台にして議論を進める。

 試案では対象品目の線引き基準は、酒類を除く飲食料品と生鮮食品は「食品表示法」、精米は「関税定率法」と現行法に基づいた基準を採用。独自の基準で事業者に二重の管理を強いることを避ける。

 取引の経理方式は、酒類を除く飲食料品と生鮮食品はインボイスを導入。この2つの案は事業者の範囲も広いため、厳格な経理で課税を適正化できるインボイスが必要と判断。ただ、記載する事項が細かくなるほど、事業者の事務が煩雑で負担が増えるため、3年程度の経過措置を設ける。

 一方、導入で税収減となる額は推計の元データを最新にして微修正したが、代替財源は「検討が必要」と従来通りにとどめた。

 野田毅自民党税制調査会長は「乗り越えなければならない課題をきちんと出した。これから真剣にすり合わせていく」と話している。