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流行のTV番組で「ヤバい祖先に触れるな!」 大スターの裏取引き、浮かんだ米国の真実

 「私なら、誰にも知られないなら削除する。こうした配慮に基づく君の素材編集の事実が公になれば、ややこしい問題になるだろう。もう一度言うが、他の条件が変わらないのであれば私なら絶対に削除する」

 ゲイツ教授は「検閲の扉を開くと、(番組の)ブランドのコントロールを失うことになる」との憂慮(ゆうりょ)も示しましたが、結局、昨年10月14日に放送したアフレックさんが登場した回では、奴隷所有者の祖先は登場せず、オカルトファンだった祖父らを紹介する内容になっていたのです。

 それにしても、外部に絶対知られるはずがないこの裏取引の事実が、なぜ表沙汰になったのか?。ご存じの方も多いと思いますが、SPEは昨年11月、北朝鮮の金正恩第1書記(31)の暗殺計画を題材にしたコメディー映画「ザ・インタビュー」に絡み、大規模なサイバー攻撃を受け、社内の電子メールのやりとりや機密データなどが流出しました。

 そして、これらの流出データ(約3万件)が4月16日、有名な内部告発サイト「ウィキリークス」によって改めて暴露されたのですが、その中に、ゲイツ教授とリントンCEOとのメールのやりとりがあったことを欧米メディアが発見したのです。悪事は思わぬところからバレるものですね。

 そして裏取引がバレたアフレックさんは4月21日、大慌てで自身のフェイスブックで「私の祖先に奴隷所有者がいたと報じるテレビ番組は一切望まない。(その過去が)恥ずかしいからだ」などと釈明。

 しかし一方で「これは報道番組ではなく、自発的に家族の情報を明かすショーだ」と反論。番組内容の調整についても、映画製作時に役者とプロデューサーが行うような「協力的かつ創造的な作業である」と明言し、問題はなかったとの考えを示しました。

 そして「祖先にいるその男は好きではないが、米国の奴隷制に関する議論に貢献でき、そうした米国の(負の)歴史が語られることは嬉しい」と結びました。

 また、番組を放送したPBS側も「ゲイツ氏とプロデューサーは、最も説得力のある内容になるよう独自の判断を下した」との声明を出し、アフレックさんの要求に応じたわけではないと語るなど、自らの正当性を主張しました。

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