中国の南沙埋め立て、ケリー米国務長官が習主席に「懸念」 自制を要求

 【ワシントン=加納宏幸】米国務省のラスキー報道部長は18日の記者会見で、ケリー国務長官が17日に北京で行った中国の習近平国家主席との会談で、中国による南シナ海での岩礁の埋め立てに「懸念」を伝え、東南アジア諸国との緊張を緩和するため自制を求めたことを確認した。

 ケリー氏は習氏に、南シナ海の紛争を平和的に解決することや、国際法を尊重することの必要性も強調した。ラスキー氏は「米国はいかなる一方的な領有権決定に反対する。当事者は外交的に国連海洋法条約を含む国際法に従って解決する必要がある」と述べた。

 会談ではこのほか、朝鮮半島の非核化に向けて、北朝鮮に対する圧力を維持することの重要性を確認した。また、気候変動、イラン核協議、アフガニスタン支援などの課題で米中両国が協力する必要があるとの認識で一致した。

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