大阪都構想 戦いの後

(上)敗北の橋下氏「議員から辞表集めておけば…」と冗談も 引退会見の隣室は修羅場に  

大阪市の所属長会議に臨む橋下徹市長。さばさばした表情も=18日午前、大阪市北区(村本聡撮影)
大阪市の所属長会議に臨む橋下徹市長。さばさばした表情も=18日午前、大阪市北区(村本聡撮影)

 「悔いのない政治家としての7年半だった」。こわばったような冒頭の笑顔は、記者とのやり取りを重ねるうちに自然な表情へと変わった。これまでなら「答えません」と一蹴(いっしゅう)するような質問にも笑みで応じた。「大阪都構想」の住民投票に敗北した17日夜、大阪市内のホテルで大阪維新の会代表の橋下徹は吹っ切れたように政治家引退を宣言した。

 多数決による「決める政治」を信条とし、選挙を「究極の民主主義」と表現してきた橋下。住民投票に勝てば、いずれは堺市を大阪都構想に参画させるために市長候補になる可能性も周囲に話していたとされる。しかし「たたきつぶすと言って、こっちがたたきつぶされた」。橋下らしい引き際とも言えた。

 隣の部屋は修羅場のようだった。維新の党代表辞任の意向を固めた江田憲司の腕を、大阪府議の浅田均が「やめんといて」とつかんだ。江田は泣き、「トップは責任を取らないとダメだ」と譲らなかった。

 会見を終えた橋下が部屋に入り、メンバーに謝意を述べた。「やめるなんて言わんといてください」と叫ぶ衆院議員の馬場伸幸に向かって橋下は「そんな顔しないでください。家に帰って馬場さんの顔を思い出して、泣いてしまう」。馬場はおえつを漏らした。