主張

活断層の可能性 「否定できず」は禁じ手だ

 議論が平行線をたどるのは、建設工事で問題部分の破砕帯が取り除かれてしまっているためだ。

 しかし、1号機の建設に当たっては、当時の原子力安全委員会などの専門家による現場の岩盤の厳格な確認が実施されている。

 この破砕帯に活断層の疑いがあったなら、そこを避け、原子炉建屋の位置を変更しているはずだ。また北陸電力によると、最近行った同破砕帯の延長部分の調査からも活断層ではないことが確認されたとしている。

 にもかかわらず、専門家調査団は、活断層の可能性を否定できないとした。公平性を欠くこの論法は「禁じ手」にしたい。調査団には活断層であることを示す明確な証拠を示す責任があろう。

 規制委は、実力のある研究者を積極的に専門家会合に加えていくべきである。結果として変動地形学への偏りも解消されよう。国内外の専門家の意見に耳を傾けることも必要だ。

 大小などに関係なく、活断層か否かの一点のみで廃炉につながる規制は、原発の安全利用という視点を忘れている。耐震強化で安全性を高めて「可能性」の溝を埋める道もあるではないか。

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