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全ての航空自衛隊パイロットへの道は、T7初等練習機から始まる。
空自は戦闘機、輸送機、ヘリコプターなど多種多様な航空機を保有しているが、どのパイロットになるためにも初級操縦課程で教育訓練を受けなければならない。ここで使われるのがT7だ。前世代のT3初等練習機が老朽化したため、平成15年4月からT7が導入されている。
馬力はT3の340馬力から450馬力に向上し、安全性が向上した。最大速度も時速340キロから380キロになり、1回のフライトでこなせる訓練科目が増えた。冷房装置が搭載され、快適な訓練環境を用意できる。
T3時代に教育訓練を受けた空自パイロットは「真夏は緊張と暑さで汗だくになる。1回飛ぶごとにビチャビチャになったTシャツを着替えなければならなかった。正直いってうらやましい」と語る。
空自パイロットになるには、まず高卒資格者を対象とする航空学生課程(2年)に入るか、防衛大学校や一般大学の卒業生を受け入れる幹部候補生学校(6~10カ月)に入らなければならない。このいずれかを経て航空工学や航空通信を学ぶ飛行準備過程(3~8カ月)をこなし、T7に乗って訓練を受ける初級操縦課程(6カ月)にたどりつく。