経済インサイド

「3億枚市場」はウソ クレジットカード統計大幅水増しはなぜなされたか

 クレジットカードに関する統計は、経済産業省の特定サービス産業動態統計調査などがある。だが、協会の統計は全国の主要カードをほぼ網羅し、カード業界や官庁、大学や研究機関など幅広く活用され、事実上日本最大だ。大がかりな訂正を余儀なくされたにもかかわらず、記者会見は開かれず、「御用納めの日にどさくさに紛れて」(業界関係者)公表したようにも映る。公表のタイミングについて協会側は「統計の精査に時間がかかり、いち早く公表することを最優先にしたらその日になった」と説明する。

 協会によると、統計修正のきっかけは(1)調査対象企業の情報管理体制が厳しくなり、詳細な情報を得にくくなった(2)参考指標である家計調査など政府統計が定期的に公表されないケースが散見(3)統計が2年遅れで業界から有効性を疑問視-の計3点を理由に一昨年以降、統計の見直しを検討。その過程で経産大臣の指定信用情報機関であるシー・アイ・シー(CIC)のデータと協会の統計を照合したところ、市場規模が大きく異なっていることが判明した。同協会は原因について「一部企業が報告するべき数値を間違えていた」としている。

数値を水増し?

 ただ、ある業界関係者は、今回の統計修正の背景について、某大手クレジットカード会社が数値を二重計上し、数値を水増しした可能性を指摘する。「発行枚数や利用金額はカード会社の勢力図の象徴。顧客がメーンカードとして使っているかわかってしまう」ためだ。

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