イスラム国 テロリストたちの告白(下)

空腹状態で戦闘員を洗脳

【イスラム国 テロリストたちの告白(下)】空腹状態で戦闘員を洗脳
【イスラム国 テロリストたちの告白(下)】空腹状態で戦闘員を洗脳
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 人質を「公開処刑」するなどの残虐さで知られるイスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」の戦闘員は、どのようにして養成されるのだろうか。今年1月にイスラム国に参加した、イラク北部キルクーク郊外出身のアラブ人、ハーニー(21)を最初に待っていたのは、30日間の厳しい訓練だった。(イラク北部クルド人自治区 大内清、写真も)

常に空腹だった

 「1日に食べられるのは5粒のナツメヤシとパンだけだった」。にわかには信じがたい食事量だが、イスラム教の預言者ムハンマドが非常に小食であったとされることや、栄養価の高いナツメヤシを食べるよう信徒に勧めたとされる伝承に基づくものだったという。

 ハーニーの部隊では、銃器や爆発物の取り扱いや戦闘訓練、イスラム教の聖典コーランの学習のほか、冬の冷たい川で水泳訓練を課せられることもあった。教練後は必ず、イスラム国を賛美するスローガンを復唱した。常に空腹状態に置かれたのは、戦闘員の思想教育を容易にするためでもあったとみられる。

 訓練期間を終えたハーニーはまず、イスラム国支配地域内のチェックポイントに警備要員として配置され、その後、実際にクルド自治政府の軍事機関ペシュメルガとの戦闘に参加して捕らえられた。現在はテロ組織に属している容疑で訴追され、判決を待つ身だ。