朝鮮総連議長次男が主導か 役員務める企業内で不正輸入会社運営…マツタケ仕入れノートも自宅から押収

JR京都駅に到着した許政道容疑者(中央)=12日午後4時28分、京都市下京区
JR京都駅に到着した許政道容疑者(中央)=12日午後4時28分、京都市下京区

 北朝鮮産マツタケの不正輸入事件で、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)のトップである許宗萬(ホ・ジョンマン)議長の次男、許政道(ホ・ジョンド)容疑者(50)=外為法違反容疑で逮捕=が役員を務める東京都台東区内の食品輸入会社「ヘヤン」内で、不正輸入実務を行ったとされる朝鮮総連傘下の貿易会社「朝鮮特産物販売」が実質運営されていたとみられることが12日、捜査関係者への取材で分かった。京都府警などの合同捜査本部は同日、ヘヤンも家宅捜索。不正輸入の実態解明を進めている。

 捜査関係者によると、政道容疑者はヘヤンで役員を務めながら朝鮮特産物販売では従業員という立場だったとみられるが、マツタケの仕入れについて自ら記録したとみられるノートが自宅から押収されていたことが判明。合同捜査本部は両社の運営状況などと合わせ、政道容疑者が不正輸入の主導的役割を果たしていたとみて調べている。

 一方、3月26日に逮捕された東京の貿易会社「東方」社長、李東徹(61)ら2被告=いずれも外為法違反罪で起訴=は、朝鮮特産物販売への勤務経験があり、同社でマツタケ輸入のノウハウを習得したとみられている。

 また、朝鮮特産物販売の登記上の本社がある場所には、関連会社でもある別の貿易会社が入居。合同捜査本部は、複数の会社を使い分けながら不正輸入が行われた可能性があるとみている。

 逮捕された3人は、これまでの合同捜査本部の調べに否認。政道容疑者は「不当逮捕なので一切協力はしません」、朝鮮特産物販売社長、金勇祚(キム・ヨンジョ)容疑者(70)は「逮捕事実については私には関係のないこと」、同社の元社員、山中和秀容疑者(63)は「身に覚えのないこと」とそれぞれ供述している。

 許政道容疑者ら3人は12日午後、東京都内から京都府警の留置施設に移送された。政道容疑者は午後4時半ごろ、新幹線でJR京都駅(京都市下京区)に到着。紺色の帽子を深くかぶり、白いマスク姿で終始うつむき、無言のまま府警の車両に乗り込んだ。