ところが、実際に運行を開始した翌2日、早くもトラブルが発生。ソウル・龍山発光州行きのKTX515号で、先頭車両のウォッシャー液の注入口の蓋が閉まらなくなり、「世界最高水準」の技術に文字通り水を差してしまった。
問題はこの先だ。閉まらなくなった蓋を修理するために、韓国鉄道公社(KORAIL)が用意したのは、なんと粘着テープ。確かに、粘着テープはどんなものでも強力に固定してくれる便利グッズだ。しかし、開業初日の高速鉄道の車両が、テープで無造作に補修されて走行するさまは、まるでデビュー戦から満身創痍(そうい)という、なんとも締まらない結果となった。
最高速度300キロを誇るKTXだが、聯合ニュースによると、さすがに190~230キロに速度を落として運行したらしい。それでも、粘着テープがスピードに耐えられずにはがれてしまい、途中駅で張り替えるというドタバタぶりを露呈。結局、目的地には17分遅れで到着した。
まさかの“逆走”事件も
いきなり出だしから、朴大統領が世界に売り込もうとする、「世界最高水準」の実態をまざまざと見せつけてくれたKTXだが、その後もダメを押すかのようにトラブルが続く。