箱根火山活動

「避難は一部」アピール 箱根町、新マップをHP公開

箱根登山鉄道強羅駅にある観光案内所の前で、昭和初期の大涌谷の様子を示す男性=8日、神奈川県箱根町(三宅令撮影)
箱根登山鉄道強羅駅にある観光案内所の前で、昭和初期の大涌谷の様子を示す男性=8日、神奈川県箱根町(三宅令撮影)

 小規模な噴火が発生する可能性があるとして、噴火警戒レベルが引き上げられた神奈川県の箱根山。引き続き警戒が続く中、観光業を基幹産業とする地元の箱根町や観光関係者にとって、風評被害対策は喫緊の課題だ。避難指示が限られた一部地域であることを強調するなど、積極的なアピール攻勢をかけている。

 箱根山の中腹にある箱根強羅観光協会には8日、地元の写真家が昭和初期に撮影した、激しく蒸気を噴出する大涌谷(おおわくだに)の写真が拡大して置かれていた。「昔からこれだけ蒸気は出ていました」と同観光協会の坂本万須美さん(45)。必要以上に心配する観光客には写真を見せて説明するといい、「地元の人たちはいつも通りの生活をしていることを知ってほしい」と話す。

 箱根町は同日、避難指示が町内のごく一部に限られることを強調した新しい地図「噴火警戒レベルマップ」をホームページ上で公開した。町のほぼ全域にわたる東西十数キロ、南北10キロ弱を掲載したことで、赤い円で示された大涌谷の半径約300メートルの避難指示区域が小さく見える。

 これまで公開していた地図は、通行止めとなっている大涌谷を中心に数キロ四方をクローズアップしたものだったが、「箱根全体が危険だと思われる恐れがあった」(同町企画観光部の吉田功部長)ため、新たな地図の公開に踏み切った。

 年間約17万人が訪れる外国人観光客への情報発信も重視。箱根町観光協会と協力し、大涌谷周辺の立ち入り規制エリアを示す日本語版と英語版の地図(A4判)の無料配布を始めた。中国語、韓国語の地図も作成中だという。

 同観光協会の譲原清彦事務局長(62)は「安全・安心な箱根の観光スポットを選び、楽しんでもらいたい」と訴えている。