大阪府警と中国の現地当局、異例の協力態勢 オレオレ詐欺

詐欺グループ 中国に拠点を置いて活動

 平成25~26年にかけて近畿を中心に被害が多発した警察官などをかたるオレオレ詐欺事件で、高齢者から3千万円以上をだまし取ったとされる詐欺グループが中国に拠点を置いて活動していたことが5日、捜査関係者への取材で分かった。中国の捜査当局が数人を拘束しており、大阪府警との間で捜査員を派遣し合う異例の態勢が取られている。日中の刑事司法に詳しい専門家は「両国の間の関係を超えた対応で、珍しいケース。今後も充実させるべきだ」と話している。

 捜査関係者によると、詐欺グループは25~26年にかけ、警察や銀行協会を装って「あなたの口座が犯罪に利用されている」などと高齢者に電話。その後、高齢者宅を訪れ、現金やキャッシュカードをだまし取っていた疑いが持たれている。

 府警は事件に関連し、詐取金を引き出す「出し子」や、被害者から現金を受け取る「受け子」の男数人を摘発。その後の捜査で、男らが中国に拠点を置く詐欺グループに属していることや、同グループによる被害が大阪や兵庫など近畿一円で十数件あり、被害額は少なくとも3千万円に上ることが判明した。

 一方、同時期に中国の捜査当局も、同じ詐欺グループに所属する数人を拘束していた。被害者に電話をかける「かけ子」や「受け子」へ指示を出す役とみられるという。

 こうした状況を受け、日中の捜査当局が捜査協力することで合意。今年1月上旬、中国の捜査関係者数人が来日し、府警に日本国内での被害状況などを確認したのに対し、府警は同月中旬、捜査員を中国に派遣し、同国で拘束中の数人の捜査情報を入手した。

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