リーダーを培う信念

大きな夢で人の心を動かす

「中央大学・産経新聞寄付講座」で講義するナガセの永瀬昭幸社長=4月23日、東京都八王子市の中央大学
「中央大学・産経新聞寄付講座」で講義するナガセの永瀬昭幸社長=4月23日、東京都八王子市の中央大学

 □ナガセ社長、東進ハイスクール理事長・永瀬昭幸氏

 社会は「人間力」の勝負。トップでなくても、「心」「知」「体」すべてがほどよく高い人材が、一番強いと思います。実際、トップリーダーの多くが、こうした人材を「後継者にしたい」と話しているのです。

 「知」も学校の成績だけではありません。100点満点のうち50点は、入試などに対応する習う部分。いわば「受信型」です。残る50点が発明、発想、発見と、これらを「発信」する創造的な能力です。

 学校の成績が満点でも、何も独創できなければ「50点」止まり。斬新で付加価値の高いモノを作ることができるのが、世の中で通用する人間なのです。

 リーダーになる皆さんに覚えておいてほしいこと。それは、自分の損得しか考えず人を幸せにしないリーダーは、社会が成熟した先進国では間違っても成功しない-ということです。

 まず、ミッション(任務や使命)を示す。夢は大きく、目標は高く。リーダー自らが何かを「求める」。次に、人の心を動かすことが大切です。ただし、部下に言うべきことは、「仕事が成功すれば昇給、昇格」なんてことじゃない。

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