一から都構想(5)

効果とコストは?

 とし君 住民投票で賛成多数になれば、大阪市が廃止され5つの特別区が設置されるんですよね。どんなメリットがあるんですか?

 まち子先生 大阪都構想の制度設計を担当している「大阪府市大都市局」の試算によると、特別区に生まれる効果を、設置から17年間積み上げると、2630億円になるそうよ。

 とし すごい金額ですね!どうしてそんなに効果が上がるんですか?

 まち 例えば、大阪市が運営している地下鉄を民営化して、民間企業が経営するようにすれば、17年間で1496億円の効果があるといわれているわ。ほかにも、今は市立と府立に分かれている病院や研究所を一つにしたり、ゴミを集める業務を民間に委託したりすれば無駄がなくなり、新しく使えるお金が生まれるらしいのよ。

 とし 効果は1億円ほどにすぎないという意見も聞いたことがあります。

 まち 「地下鉄民営化などは特別区にならなくてもできるのに、都構想の効果に含めるのはおかしい」という野党側の主張ね。都構想の実現による効果に絞れば、約1億円にとどまるといっているのよ。

 とし 一方のコストはどれくらいかかりますか?

 まち 新しく区役所を建てたり、システムを作り直したりする初期コストが約600億円かかるそうよ。

 とし それも大きなお金ですね。

 まち 都構想を進めている大阪市の橋下徹市長たちは「新しい大阪を作るためには必要なコストで、効果は数字だけでは表せない」と主張しているわ。でも、反対派の人たちは、計算通りに効果が出るとはかぎらないともいっているの。

 とし 効果とコストの両方をきちんと理解した上で、慎重に判断する必要がありそうですね。