秘録金正日(23)

焼き尽くされた外国書籍や音楽テープ…粛清と正日流文化大革命の嵐

 「朴金●(=吉を2つヨコに並べる)トンムは、日本警察に逮捕され、同僚たちを密告した裏切り者です。裏切り者の彼を、党と首領様は寛大にも抱きしめたのに、宗派をつくり、党内の団結を破壊しようとしました。彼の反党的な行動は到底許せません」

 故郷に豪邸を建て、映画で自分の妻を偉大な革命家と宣伝し、碑石まで建てた。地位を利用し、地方トップに自身の側近を据えた-と批判が途切れないなか、会場からは「朴金●(=吉を2つヨコに並べる)を引きずり出せ」「反党宗派分子、朴金●(=吉を2つヨコに並べる)を処断せよ」といった声が上がった。

 「朴金●(=吉を2つヨコに並べる)トンムは(戦前ソウルにあった)西大門(ソデムン)刑務所にいたが、(無事に)歩いて出てきた」。日成はこう切り出し、決定打となる一言を言い放つ。「(同じ罪で逮捕された)朴達(タル)トンムは拷問を受け、両脚で歩けなくなったではないか。金●(=吉を2つヨコに並べる)トンムが裏切り者であることに間違いない」

 金●(=吉を2つヨコに並べる)と、彼を支持した党書記、李孝淳(リ・ヒョスン)は地方の農機作業所に追いやられて労働者に転落し、その後すぐに収容所に送られた。同調者らも同じ運命に遭う。

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