秘録金正日(23)

焼き尽くされた外国書籍や音楽テープ…粛清と正日流文化大革命の嵐

「裏切り者」

 金正日は、父に忠実な呉振宇(オ・ジヌ)に、朴金●(=吉を2つヨコに並べる)(パク・キムチョル)を筆頭にした甲山派を打倒する先鋒(せんぽう)に立つよう頼んだ。全体会議で司会を務めたのは、最高人民会議常任委員会委員長の崔庸健(チェ・ヨンゴン)だった。崔はこう切り出した。

 「これから朴金●(=吉を2つヨコに並べる)トンム(同志)に対する批判を始めたいと思います。討論したい同志はいませんか」

 呉がすかさず立ち上がった。「党の唯一思想体系がしっかり確立されていないから、金日成同志の教示と政策が思うように執行できないでいます。朴金●(=吉を2つヨコに並べる)同志らが責任を負わなければなりません」

 呉は朝鮮人民軍総政治局長に就いたばかりだった。怒った金●(=吉を2つヨコに並べる)はこう言い返した。「君は、誰を頼りにそんなことをいうのか」

 日成が口を開いた。「呉振宇トンムは党を頼りにしています。呉トンムは抗日武装闘争に参加したパルチザン出身だ。批判する資格がないというのか」

 金一(イル)や外相の朴成哲(ソンチョル)、3月まで総政治局長だった許鳳学(ホ・ボンハク)、金英柱らが続けざまに批判に立った。

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