iPS細胞から臓器 4年後に世界初の臨床研究 立体的に作製、移植し再生(2/4ページ) - 産経ニュース

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iPS細胞から臓器 4年後に世界初の臨床研究 立体的に作製、移植し再生

 研究チームはこの手法で約2年前、ヒトiPS細胞から直径約5ミリのミニ肝臓を作ることに世界で初めて成功した。マウスの肝臓に移植すると2~3日で血管がつながり、血流も生まれて一体化。肝機能不全のマウスに移植したところ、約2週間できちんと機能して胆汁も生成し、生存率が大幅に向上した。

 さらに今回、この手法が他の臓器にも適用できるか調べるため、マウスを使って実験。その結果、腎臓や膵臓(すいぞう)、腸、心臓、肺、脳の立体的な原基を作ることができた。移植すると血流も生まれ、特に腎臓は尿を作る能力も発揮することが分かった。

新生児の肝臓治療

 3種類の細胞は、どのように「臓器の芽」に成長するのか。その詳しい仕組みは分かっていなかった。そこでチームは細胞の組み合わせや培養条件を変えて、肝臓の原基が形成される環境を分析した。

 その結果、間葉系細胞が大きな役割を果たしていることが判明。また、細胞が自然に寄り集まる「自己組織化」という現象によって立体化するためには、培養する際の土台となる物質に適切な硬さが必要なことを突き止めた。