【希望を奏でる左手(2)】音楽の道からは逃げたくない…智内さんの演奏聴き驚いた ピアニスト 有馬圭亮さん(1/3ページ) - 産経ニュース

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希望を奏でる左手(2)

音楽の道からは逃げたくない…智内さんの演奏聴き驚いた ピアニスト 有馬圭亮さん

【希望を奏でる左手(2)】音楽の道からは逃げたくない…智内さんの演奏聴き驚いた ピアニスト 有馬圭亮さん
【希望を奏でる左手(2)】音楽の道からは逃げたくない…智内さんの演奏聴き驚いた ピアニスト 有馬圭亮さん
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 手指や唇などが思うように動かなくなる局所性ジストニアを右手に発症したピアニスト、有馬圭亮さん(25)が、左手のみの演奏で活動の幅を広げている。現在でも有効な治療法が見つかっていない脳神経疾患に苦しみながら左手のピアニストとして活動を始めた経緯などを聞いた。(聞き手 栗井裕美子)

 --手指や唇などが思うように動かなくなる局所性ジストニアを右手に発症しましたが、手術や投薬ではなく、リハビリに専念したとか

 有馬 治療法が確立されていないんです。投薬は体に合いませんでした。リハビリはドレミファソラシドを少しずつ速く弾いていきます。最初は鍵盤の上に手を置くだけでもひと苦労で、のろのろの速度でも弾けませんでした。でも医師に「治る」と言われたので楽観的でした。

 --根気がいりますね

 有馬 自分の中で目安としていた1年が過ぎたころ、違和感なくお箸を持ったり、字を書いたりすることはできるようになりました。でもピアノを弾ける状態には達していませんでした。そのままを相談したら、医師は「じゃあもう大丈夫」と言いました。

 --ピアノが弾けないのに…

 有馬 そうです。医師の「治る」は日常生活に支障がない程度。ピアニストのレベルではありませんでした。突き放されたようでショックでした。まだ大丈夫じゃない。初めてどん底まで落ち込みました。

 --言葉が出ません

 有馬 ピアノは両手で弾くものという思い込みがあったので両手で弾けない現実を受け入れられず、闇をさまよいました。発症後も左手の練習を欠かさなかったのですが、無理をしたようで左手まで炎症で動かしにくくなりました。

 --発症後もピアニストの道をあきらめなかった