日本の議論

危険ウイルス研究施設動けぬ日本、「このままでは中国にアジアの感染症研究リードされてしまう」の懸念

 アジアでは中国、台湾、シンガポール、インドに存在し、韓国も建設中だ。特に中国は感染症対策に力を入れており、今年中にBSL4施設を追加で稼働するほか、今後も施設を増やす方針だという。複数の日本の研究者は「このままでは中国に、アジアの感染症研究を完全にリードされてしまう」と不安を口にする。現在、研究者がレベル4の病原体の研究をするには海外の施設に行くしかないが、テロ警戒などのため、近年は受け入れ体制が厳しくなっているという。

 厚労省によると、BSL4施設を稼働させるのに必要となるのは厚労相の指定で、住民の同意は必要ない。しかし、厚労省は「なるべく住民の理解を得られるようにしたい」とする。塩崎恭久厚労相は昨年11月、藤野勝・武蔵村山市長と面談し、国が万全の安全対策を講じること、市民の理解を得ることを条件に、稼働に向けた協議を始めることで一致した。今年1月からは、地元自治会や近隣の学校、役所の担当者などからなる協議会を開いて施設の安全性に理解を求めるとともに、住民や地元議員らを対象に見学会や説明会を開いている。

会員限定記事会員サービス詳細