経済裏読み

青息吐息の米カジノ、マカオも中国「反腐敗」で凋落か、未開日本に食指の米大手

 カジノが米国で右肩上がりで成長してきた時代は、完全に終わりを告げた。大手格付け会社フィッチ・レーティングスによると、2014年の全米のカジノ収入は5年ぶりに前年割れに陥った見通しだ。

 米カジノ運営大手のシーザーズ・エンターテインメント(ネバダ州)は今年1月、グループのカジノ運営子会社が連邦破産法11条の適用を申請した。負債は約184億ドル(2.2兆円)に上る。

 全米には900を超えるカジノ施設があるとされ、「明らかに過当競争に陥っており、多くの施設は収益性が低下している」(アナリスト)とされる。

 また米メディアなどによると、カジノ低迷の背景として、映画や音楽をはじめ米国人の趣味や娯楽が多様化し、インターネットやスマートフォンなど携帯端末に時間を割く傾向が強まったことが指摘されている。

マカオも凋落

 さらに、米カジノ産業に追い打ちをかけているのが、中国の経済成長の減速と、習近平国家主席が主導する、倹約・反腐敗キャンペーンだ。

 その格好の標的となったのが、今やラスベガスもしのぐギャンブルのメッカとなったマカオ。習主席は昨年12月にマカオを訪問し、ポルトガルから中国に返還されてから15周年を記念する式典に出席。マカオの「持続可能な発展」のため、カジノへの依存から脱却すべきだと訴えた。

 査証(ビザ)やカジノでの喫煙の規制強化も追い打ちをかけ、マカオのカジノは客足が激減。マカオ政府によると、2014年のカジノ総収入は13年より2・6%減った。カジノが自由化された2002年以来、前年比でマイナスに陥ったのは初めてだ。

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