また、同施設の閉館後の昨年度は姫路ゆかりの戦国武将で、天下人の豊臣秀吉の軍師を務めた黒田官兵衛が主人公となったNHK大河ドラマ「軍師官兵衛」放映に合わせ、市や商工会議所、観光関係者で「ひめじ官兵衛プロジェクト推進協議会」を結成。黒田家ゆかりの滋賀県長浜市、岡山県瀬戸内市、大分県中津市、福岡市と合同キャンペーンを行うなど観光客誘致や情報発信に力を入れた。
そうしてしのいできだ間の姫路城の入場者数は、22年度45万7千人▽23年度61万人▽24年度71万人▽25年度88万人▽26年度91万8千人-。市は「入場者はいったんは大きく減りはしたが、官兵衛の人気もあってグランドオープンまでに良い流れを作ることができた」と、今度は新たな仕掛けで大きな飛躍を狙う。
飛躍に向けて次の策は
再オープンからは新たな形の「おもてなし」も模索している姫路城。城内や周辺エリアで無料の無線LAN環境を整備し、スマートフォンやタブレットをつかったAR(拡張現実)の技術やCG(コンピューターグラフィックス)を活用した展示・解説を開始した。
城の演出面でも新たな方法を取り入れ、盛り上げる。
4月3~12日に城域内で開催した夜桜会期間中には、LED照明によるライトアップを行い、時間ごとに色彩が変化する演出を実施。また、5月3~5日にはグランドオープンの記念事業の一つとして大天守や小天守の城壁をスクリーンに見立て、3D映像を投影して演出する「プロジェクションマッピング」のショーを初めて行う。