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世界遺産・国宝の姫路城(兵庫県姫路市)が、5年に及ぶ大天守の修理を終えて3月27日から再オープンし、連日大勢の観光客で活況を呈している。塗り替えられた城壁は別名「白鷺城」と称される白さがよみがえった。あまりの白さに〝白すぎ城〟とも呼ばれ、賛否両論を巻き起こしたが、もう一つの大きな「変化」があった。入場料が修理工事前の600円(15歳以上)から千円(18歳以上、高校生除く)に改定され、全国の城では最も高額になったのだ。今年、姫路城で過去最高となる年間180万~200万人の入場者を見込む姫路市だが、その「自信」はどこからくるのか。昨年、NHK大河ドラマで注目を集めた直後とあって、観光客誘致の「次の一手」が注目される。(上阪正人)
首里城抜き全国トップの入場料に
全国城郭管理者協議会(事務局・首里城)によると、姫路城の入場料千円は、同会に加盟する全国49城で最も高い。姫路城管理事務所は「ここまでのところ、料金改定についての苦情はない」としているが、全国の城と比較するとかなりの高額だ。
天守閣が残存する城の中でも、大垣城(岐阜県大垣市)のように100円で入場できるところもあり、姫路城以外の国宝4城では、彦根城(滋賀県彦根市)が600円、松本城(長野県松本市)が610円、犬山城(愛知県犬山市)が550円。姫路城は再オープンに合わせ、これまでの入場料最高額だった首里城(那覇市)の18歳以上(高校生除く)820円を大きく上回る料金設定を断行した。
姫路市によると、再オープン後の入場料について旅行代理業者などから意見を求め、「入場料千円でも、世界遺産に登録されている他の歴史的建造物と比較して飛び抜けて高くはない。観光客が減るということはない」とアドバイスを受けたという。