衝撃事件の核心

「酒ばれるから」ずぶ濡れ泥酔友人を放置死させた「高3」3人の自己中心と冷酷

【衝撃事件の核心】「酒ばれるから」ずぶ濡れ泥酔友人を放置死させた「高3」3人の自己中心と冷酷
【衝撃事件の核心】「酒ばれるから」ずぶ濡れ泥酔友人を放置死させた「高3」3人の自己中心と冷酷
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 「酒を飲んだのがばれるから、このまま帰ろうよ」。横浜市鶴見区の鶴見川河川敷で昨年12月23日、同区の専門学校生、山口亘(わたる)さん=当時(17)=に暴行した上、放置して死なせたとして、神奈川県警が暴行と保護責任者遺棄致死の疑いで高校3年の少年3人=いずれも(17)、同区=を逮捕した事件。少年らは酔って寝込んだ山口さんを川に突き落し、救急車を呼ぶ必要性を感じながらも冷え切った真冬のコンクリート上に置き去りにした。自己保身に満ち、他者を気遣わぬ行動に、少年問題の専門家は「『死んでしまうかも』という想像力が十分働いていない」と指摘している。(岩崎雅子、小野晋史)

コンビニで焼酎、ウオツカ、缶ビール

 4人が鶴見川の河川敷に集まったのは12月22日深夜だった。午後4時ごろに「バイトに行ってくる」と自宅を出た山口さんは、アルバイトが終わるとその足で少年らと合流した。

 中学時代の同級生で仲が良かった4人は、卒業後にそれぞれ進路が別れたものの、友人の付き合いが続いていた。捜査関係者は「4人の中に主従関係はなく、いじめもなかったようだ」と話す。

 翌23日は全員が休みということもあり、未成年にもかかわらず、近くのコンビニエンスストアで焼酎700ミリリットルとウオツカ375ミリリットル、缶ビール350ミリリットル2本などを購入。卒業した中学のすぐ近くにある河川敷へ向かった。

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