カザフ大統領選で現職が圧勝「30年の独裁」 有力候補者不在、不安視も

 【アルマトイ(カザフスタン南部)=黒川信雄】中央アジア・カザフスタンの繰り上げ大統領選は27日までの開票の結果、現職のナザルバエフ大統領(74)が圧勝した。旧ソ連末期の1990年から大統領を務めており、新たに5年の任期をまっとうすれば約30年間、国のトップの座を占めることになる。

 各種の出口調査によると、ナザルバエフ氏の得票率は97%以上に達した。同氏は27日、「幅広い信任があってこそ、与えられた課題に取り組むことができる」と支持者に感謝した。

 カザフの憲法では3選は禁じられているが、初代大統領のナザルバエフ氏には適用されず、事実上「終身大統領」への道が開かれている。選挙にはほかに2人の立候補者がいたが、実質的な対立候補とは見なされていなかった。

 ナザルバエフ氏は2月、2016年までの任期を前倒しして選挙を実施する大統領令に署名した。カザフは旧ソ連ではロシアに次ぐ原油埋蔵量を有するが、原油価格の国際的な下落と、主要貿易相手国のロシアの景気減速を受け、今年の経済成長率はマイナス成長に陥るとも指摘される。選挙の前倒しには、経済悪化で政権への不満が高まる前に任期を伸ばす狙いがあったとみられている。