【大人の遠足】国登録有形民俗文化財「足袋とくらしの博物館」 職人技の実演も 埼玉・行田(1/2ページ) - 産経ニュース

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大人の遠足

国登録有形民俗文化財「足袋とくらしの博物館」 職人技の実演も 埼玉・行田

【大人の遠足】国登録有形民俗文化財「足袋とくらしの博物館」 職人技の実演も 埼玉・行田
【大人の遠足】国登録有形民俗文化財「足袋とくらしの博物館」 職人技の実演も 埼玉・行田
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 今年3月、埼玉県行田市に伝わる「行田の足袋製造用具及び製品」が国登録有形民俗文化財に登録された。最盛期の昭和13(1938)年には年間8400万足を出荷し、全国生産の8割を占めた行田足袋。保管場所として建てられた足袋蔵は今も市内に約70カ所あり、交流や歴史を伝える場として新たな役目を果たしている。

旅行や作業用

 行田足袋の製造が始まった時期は明確ではないが、明和2(1765)年の「木曽東海両道中懐宝図鑑」に、「忍(当時の行田市)のさし足袋名産なり」と記載されており、その頃には足袋産業が盛んだったことがうかがえる。近くに中山道があり、木綿の産地でもあったことから、旅行や作業用として足袋が大量に生産された。

 行田随一の足袋工場だった「牧野本店」は現在、「足袋とくらしの博物館」として利用されている。武士から足袋商人に転身した牧野鉄弥太が明治7(1874)年に始めた店で、平成17年4月に足袋産業の衰退や後継者不足などから廃業。足袋蔵を保存し活用するために活動するNPO法人「ぎょうだ足袋蔵ネットワーク」の働きかけで、同年10月に博物館として再スタート。他にもそば店や、藍染め体験教室、観光案内所などとして足袋蔵が活用されている。

100年モノのミシン

 足袋づくりには、生地をそろえる「ひきのし」から、足袋に木型を入れて形を整える「仕上げ」まで13、14の工程があり、効率を上げるために細かく分業している。工程ごとに異なるミシンを使用するため、館内には10台ほどのミシンが能率的に配置され、米国製のシンガーミシンには「1899」の刻印が。「あくまで博物館なので100年モノですが、さすがに今は最新鋭のミシンを使ってますよ」と同市文化財保護課の中島洋一課長が教えてくれた。