衝撃事件の核心

「謎の油」事件に「油供養」説も浮上!? 柑橘系のにおい…液体特定できず、防犯カメラも役立たずお手上げ

 被害に遭った場所は、すべて拝観料を払えば誰でも近寄ることができ、防犯カメラが設置されていない寺社もあった。一方でダミーの防犯カメラが置かれていたり、解析をしても画質が粗かったりしており、捜査関係者は「カメラには期待できない」と肩を落とす。また、警備が万全と思われていた東大寺大仏殿では、カメラの死角ばかりが狙われていた。

「油のような液体」特定難航

 現場に残された液体については、県警科学捜査研究所が解析を進めているが、木製の柱や仏像に染み込んでいるため、検体を十分に採取することもできないという。

 それでも、これまでの分析で14寺社にまかれた液体は4種類だったことが判明している。一つは岡寺▽長谷寺▽橘寺▽飛鳥寺▽飛鳥坐神社▽金峯山寺▽当麻寺▽朝護孫子寺(同県平群町)-の8寺社でまかれたものと判明。残る3種類は、春日大社と唐招提寺(いずれも奈良市)など6寺社に散らばっている。

 被害を受けた寺社の関係者からは「柑橘(かんきつ)系のにおいがした」「甘酸っぱいにおい」「ガソリンや灯油とは違う」などとの声があがるが、県警はいまだに液体の特定には至っていない。「油のような液体」というが、そもそも油なのかどうかさえも判然としないという。

 県内で被害に遭った寺社では、「小さい容器を振ってまいたような水滴の跡」で見つかったケースがほとんど。だが、中には大量の液体がかけられたり、石仏にべっとりと塗りつけられたりしたような例も確認されている。

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