歴史戦 第10部・終わらぬプロパガンダ(3)

日本兵証言掲載に「反動!」 取材拒む「南京記念館」 過去には日本人記者が参観者から殴る蹴るの暴行被害も

 唯一、関係するものは、習が式典で除幕した「国家公祭鼎」(台座を除く高さ約1・65メートル)のみ。それも習が訪問したことを示すだけの記念碑という。「反ファシズム戦勝利70周年」を意識した展示も見かけなかった。

 これについて、南京問題に詳しい日中関係筋は「権力集中を進める習が中心となって70周年の行事を行っているので、南京が反日で突出しないよう北京に気兼ねしているのではないか」と述べ、中国国内の政治事情が影響していると解説する。

 「南京大虐殺記念館」には看過できない展示も少なくない。中国が「南京大虐殺」の証拠として掲げる数々の展示のうち、例えば、「日本兵」とされる人物が、ひざまずいて後ろ手に縛られた中国人とみられる男の首を刀で斬ろうと構えている「斬首前」の写真。

 この写真では、人物によって影の方向が一致しなかったり、後ろにいる兵士の靴の向きが不自然だったりして、専門家の間で「証拠写真」として信頼性に疑問符がついている。

 高さ2メートル近い大型写真パネルに中国語で「殺中国人取楽」とあり、横に日本語で「楽しみとして中国人を殺す」と書かれている。

 全館を通じ、案内板は中国語、英語のほか、あえて日本語を加え、日本人の訪問者も意識した演出がなされている。