人類最古級の洞窟壁画とされるフランス南部のショーベ洞窟を実物大で複製した展示館が完成し、今月末から公開されることになった。国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産にも登録された洞窟が400を超える動物などの壁画とともにそっくりそのまま精巧に再現されており、先史時代の人類が残したアートを体験できる施設として人気を集めそうだ。(SANKEI EXPRESS)
野生動物を活写
ショーベ洞窟には、現在の欧州では絶滅している野生の牛や馬、サイやハイエナなど1000点を超える壁画が残されているとみられ、膨大な数のため現在でも調査が続いている。年代測定の結果、これらの壁画は約3万~3万7000年前に描かれたとされ、スペイン北部のエルカスティージョ洞窟でみつかった4万800年よりも前に描かれたとみられる赤い丸の模様などとともに、人類最古級のアート作品とされている。