【上海=河崎真澄】中国人民銀行(中央銀行)は19日、金融機関から預金の一定割合を強制的に預かる預金準備率を1.0%引き下げる追加金融緩和を決めた。20日から実施する。経済成長の減速を受け、銀行の貸し出しを促し景気を下支えする狙い。
預金準備率の引き下げは、2月初めに実施して以来でわずか2カ月半で2回目。大規模銀行の預金準備率は従来の19.5%から18.5%となる。
中国では不動産市況の悪化やデフレ懸念などを背景に、昨年11月に約2年4カ月ぶりに政策金利の引き下げを実施。さらに今年3月にも追加利下げを行うなど緩和策を進めてきた。
だが、15日発表の今年1~3月期の国内総生産(GDP)成長率は前年同期比7.0%増で、昨年10~12月期から0.3ポイント下降し、成長鈍化が明らかになった。市場では利下げなどの追加措置も予想される。