【ワシントン=小雲規生】ロイター通信は13日、中国が年内の設立を目指すアジアインフラ投資銀行(AIIB)の創設メンバー国が今週、ワシントンで開かれる20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議などの国際会議に合わせて会合を開くと報じた。インド政府関係者の話としている。
中国は15日にも50カ国を超える全創設メンバーを発表するとみられている。ワシントンでは16日からのG20会合のほか、17日からは国際通貨基金(IMF)と世界銀行の春季会合も開かれ、各国の代表者らがワシントンを訪れる。中国はこの機会にAIIBの創設メンバーによる初会合を開くことで、存在感をアピールするものとみられる。
会合では各国の出資比率などについて協議される可能性がある。中国は6月末までには運営ルールなど設立協定の交渉で合意することを目指している。一方、米国や日本はAIIBの融資基準が日米が主導する世界銀行やアジア開発銀行(ADB)よりも低くなることや組織統治体制の不透明さに懸念を表明し、参加を見送っている。