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こんな菅原道真、見たことがない…強風になびく服、天に稲妻 日本×西洋が互いに受けた「ダブル・インパクト」展 

【アート】こんな菅原道真、見たことがない…強風になびく服、天に稲妻 日本×西洋が互いに受けた「ダブル・インパクト」展 
【アート】こんな菅原道真、見たことがない…強風になびく服、天に稲妻 日本×西洋が互いに受けた「ダブル・インパクト」展 
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 日本の画家はどのように西洋美術を取り入れ、西洋人はどんな日本美術に驚いたのか。幕末から明治期、日本と西洋が互いに受けた衝撃ダブル・インパクトを探る展覧会が東京芸大大学美術館(東京都台東区)で開かれている。アメリカのボストン美術館と東京芸大のコレクションを同時に展示する意欲的な企画だ。(渋沢和彦)

1世紀の時を超えた“現代劇画”

 展示会場で異彩を放っているのが日本画家、小林永濯(えいたく)の「菅原道真天拝山祈祷の図」。菅原道真が太宰府に流され天神となる天神縁起を題材にした。縦が180センチほどある大作。衣装が強風でなびき、天には稲妻が光る。人物の一瞬の動きをとどめるダイナミックな描写。1世紀以上前の作だが現代の劇画のようだ。現代絵画と並べても古さはない。狩野派の絵師に伝統的な日本画を学んだ永濯。1882年に来日した医師で日本美術研究家だったウィリアム・スタージス・ビゲローが注目して作品を収集した。日本ではなじみのない画家だが、欧米で評価が高く永濯の作品は海外に多数存在する。

 「画鬼」といわれた特異な絵師、河鍋暁斎(きょうさい)も日本を訪れた西洋人を魅了した一人。フランス人実業家、エミール・ギメや「鹿鳴館」を設計したイギリス人建築家のジョサイア・コンドルら多くの外国人が暁斎宅を訪問し、作品を自国に持ち帰った。緻密でグロテスクとも思える作品は現在も人気があり、ボストン美術館は近年、「地獄太夫」を購入している。

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