【ソウル=加藤達也】韓国ソウルの大型ショッピングモールで「集団万引」を行ったとして、ソウル中部警察署は10日、窃盗容疑で埼玉県内にある高校のサッカー部所属の生徒22人を摘発したと発表した。
警察によると、生徒22人は3月27日午前10時半ごろ、ソウル・東大門(トンデムン)のショッピングモールビル「ミリオレ」のアクセサリー売り場で、9店舗からベルトや財布など計約70点、総額約252万ウォン(約27万7千円)相当を盗んだ疑いが持たれている。
当時、ミリオレは開館していたが、売り場には従業員が出勤前の店舗もあり、警察は、この点に目を付けた犯行とみている。
生徒は全員、同じ高校の3年生で、サッカー部員。韓国の高校との親善試合のため訪韓し、日程を終えて帰国前の自由時間に現場を訪れたという。
被害に気づいた店舗からの届け出で、警察が建物内の防犯カメラを確認したところ、そろいのジャージーを着て商品を持ち去る生徒らの姿があり、高校名を特定した。
警察は、既に帰国していた生徒に高校を通じて連絡し、出頭を要請。再渡航して取り調べを受けた生徒は全員、容疑を認め、被害品を返却した。動機について「友人らへの韓国土産のつもりだった」と供述したという。その後、帰国した。
警察は、集団による大胆な犯行で罪状は軽くないとして、起訴相当の意見を付けて送検する予定としている。ただ、少年による犯罪で海外から出頭していることから起訴猶予か、起訴されても罰金となる可能性が高い。