経済裏読み

クラプトン、ジミヘンになりきるなら…米フェンダー社の逆襲 コピーで育った日本、本物にはやはり勝てない!?

 神田商会が販売を終了すると表明した2日後の同月23日、米国製の輸入代理店、山野楽器(東京)も商品紹介サイトの閉鎖を公表。同日、フェンダーがホームページで日本法人設立に向けた求人を開始した。米フェンダーがいよいよ日本に本格進出することが明らかになった。

メキシコの台頭

 フェンダージャパンの価格は数万~10万円台で、米国製の十数万~数十万円を大きく下回る。しかし、造りは丁寧で音も悪くない。日本はもとより、米国にもファンは多い。

 一方でフェンダーは、中国製やメキシコ製も売り出した。特に近年のメキシコ製は、日本製と同価格帯で音も良いと評判だ。少し造りに粗いところがあるとも指摘されるが、かえってそれが「アメリカっぽい」との好意的な評価もある。フェンダージャパンと違って、フェンダーが工場運営に直接関与していることもファン心理をくすぐる。

 また古くからの日本のファンは中高年になり、高い米国製でも買えるだけの財力を身につけた。フェンダーがコピー商品駆逐に腐心していたころと状況は大きく変化。日本市場開拓の先兵として孤軍奮闘してきたフェンダージャパンのビジネスは今回、フェンダーが直接、関与するところとなった。

いつかは本物を

 日本の製造業はコピーでのし上がり、その後徐々に技術力とブランド力を培ってきた。

 例えばカメラ。キヤノンなどは、独ライツ社の小型カメラ「ライカ」を徹底的にまねしてそっくりのカメラを安価に作った。「コピーライカ」の俗称で流通し、「ライカ1台、家1軒」と言われるほど高級品だった小型カメラを、高度経済成長期に身近なものにした。

会員限定記事会員サービス詳細