起立したのは卒業生たった2人…「国歌」着席のまま、曲だけ流す 国立奈良教育大付属中、入学・卒業式

 奈良教育大教職大学院教授(国語科教育)で付属中の松川利広校長は「付属中の伝統を継承、尊重するということで現在までの方法で続けてきたが、改める方向で検討したい」と述べた。

 文科省が公表している公立学校教職員の処分状況では、昭和60年度から「国旗掲揚、国歌斉唱」に関する項目が新設され、不起立などでの処分者数は平成12年度の265人をピークに25年度は21人にまで減少。公立学校での教職員の国旗掲揚、国歌斉唱をめぐる対応は是正が進んでいる。国立大付属校は都道府県教委の管轄外のため、対応は各法人に委ねられている。

アナウンスもなし、唐突に流れる曲だけの国歌

 3月11日に行われた奈良教育大付属中学校の卒業式。保護者が撮影したビデオには、異様な光景が写っていた。

 午前10時ごろ、卒業生が式典会場の体育館に入場。全員が起立し、一礼した。

 「ただいまより卒業式を始めます」

 開式を告げるアナウンスの後、「着席」の号令で卒業生が席についた。

 式次第には「君が代」と書かれている。通常なら、ここで「国歌斉唱」の号令がかかるはずだ。ところが何のアナウンスもない。唐突に歌のない、曲だけの国歌が流された。

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