「何が正しくて正しくないか…批判に耐えうる判断を」最高裁新判事の小池裕氏が抱負

 前東京高裁長官で最高裁判事に就任した小池裕氏(63)が2日、最高裁で会見し、長く務めてきた民事裁判官としての経験から「難しい事件が上がってきており、何が正しくて正しくないか、いろいろ見解のある事案もある。批判に耐えられる合理性を持った判断が求められている」と語った。

 最高裁事務総局審議官時代に司法制度改革に携わった。裁判員裁判を「国民と司法の距離が近くなったと言える。課題は継続的に改善していく」と評価。法科大学院や現在の司法試験について「法科大学院を中核とした法曹養成という思想は正しい。養成の規模などは考えていくべき問題」と指摘した。

 3月31日に定年退官した金築(かねつき)誠志(せいし)氏の後任。東大出身で昭和52年、判事補。東京地裁所長を経て平成26年4月から東京高裁長官を務めた。

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