話の肖像画

演出家・蜷川幸雄(4)若者の劇団には古典劇を

〈平成21年には、無名の若者を集めた「さいたまネクスト・シアター」を旗揚げした〉

マスコミから出てきた人たちばかりではなく、演劇をやりながら出てくる若者を育てたいと思った。でも難しい問題が出てくる。プロダクションに行きたがるんだよね。有名になりたいのは、俳優として分かるんだけれども、だからといって特別扱いはできない。

〈高齢者劇団の「さいたまゴールド・シアター」が若手劇作家の新作をよく上演するのとは対照的に、「ネクスト」は「ハムレット」など主に古典の名作を上演している〉

ギリシャ悲劇やシェークスピアなど、彼らは演劇の基本をきちんと勉強していないから。僕の世代で演劇人だと、戯曲をよく読んで分析していた。でも今は読みもしない。今はまず、ギリシャ悲劇やシェークスピアとは何かを教えないといけない。

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