渋谷区同性パートナー条約

「何を証明するのか」不動産業者など戸惑いの声

 ■逆効果の指摘も

 渋谷区は条例について「同性カップルがアパートの入居や病院での面会を家族ではないとして断られるケースが多いことから、性的少数者への支援策として作成した」と説明する。

 だが、区内のある不動産会社は、これまでも同性同士でルームシェアをする入居者を「友達同士」として家主に報告し、受け入れてきたと述べ、「証明書を持って『カップルです』と宣言されれば、それを家主さんに報告しなければならない。そうすると、お年寄りが多い家主さんは腰が引けてしまい、逆に部屋を借りずらくなる可能性があるのでは」と困惑する。

 別の不動産会社は「同性だろうが、異性だろうが、トラブルがなくて身分がしっかりしていれば、通常は入居できる。区が出す証明書が何を証明するものなのかが分からず、持ってこられても困ってしまう」と疑問を呈した。

 また、区内の医療機関では「全国で初めての条例で、病院としてまだ組織的な話ができていない。法的拘束力はないというが、条例の中身を吟味して、協議していきたい」と話した。

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 パートナーシップ証明 渋谷区議会で3月31日に可決・成立した男女平等や多様性を尊重する条例に盛り込まれた制度。性的少数者への支援策で、区内在住の20歳以上の同性カップルが対象。証明書を取得すると、事実上の「夫婦」として区営住宅へ申し込みができる。また、事業者側の判断によるが、事実上の「夫婦」として民間の賃貸住宅への入居や、会社での家族手当の支給なども可能になるとしている。

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