京阪電気鉄道は31日、京都駅前のホテル再編計画を発表した。平成28年1月で京都第2タワーホテル(京都市下京区)を閉館して新ホテルに建て替える。今年6月から客室の全面改装を開始する京都センチュリーホテル(同)と新ホテルをつなげて一体的に利用できるようにし、旗艦ホテルとして富裕層の訪日外国人客らの取り込みを目指す。
京阪電鉄は27年度から3カ年の新たな中期経営計画で、訪日外国人客誘致を軸とした観光戦略の強化を掲げており、ホテルの再編はその一環。新ホテルの開業は30年春を予定している。
27年度から京都タワーの改装にも乗り出す。全国の特産品や外国人客にも人気のアニメグッズを集めた物販店、茶道などの日本文化の体験コーナーの設置を検討。30年春以降をめどに、ホテルなどを含めた全面改装に踏み切る。
京阪電鉄は新たな中期経営計画で、最終年度の29年度の連結営業利益を220億円以上、連結最終利益を120億円以上とする目標を掲げる。積極的な投資を進めるため、いずれも過去最高の見通しとなる26年度の水準を下回る。加藤好文社長は、「稼ぐ力が衰えたのではなく、新たな収益の柱を創造し、挑戦する結果だ」と強調した。