浪速風

「マッサン」最終回の心に染みた「蛍の光」

【浪速風】「マッサン」最終回の心に染みた「蛍の光」(3月30日)
【浪速風】「マッサン」最終回の心に染みた「蛍の光」(3月30日)
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NHKの朝の連続テレビ小説「マッサン」では「蛍の光」が効果的に使われていた。最終回、エリーの墓にマッサンが心血を注いで完成させたウイスキーを2つのグラスに入れて置く。そこで流れる「蛍の光」のメロディーには原曲「Auld Lang Syne(楽しかった昔)」の意味が込められている。

▶古い民謡にスコットランドを代表する詩人ロバート・バーンズが歌詞をつけた。かの地に留学した竹鶴政孝さんがリタさんを訪ね、共に知っている曲を合唱する。「悲しい別れの歌ですね」「いいえ、懐かしい昔をしのんで、杯を手に友と語り合おうという歌です」

▶メグ・ライアン主演の映画「恋人たちの予感」にこんなシーンがあった。大みそかのカウントダウン・パーティーで「蛍の光」が演奏される。「古き友を忘れろというのか、忘れた友を思い出せというのか」「古き友を忘れたことを思い出せってことよ」。別れの3月が過ぎて、出会いの4月が来る。

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