【ソウル=名村隆寛】日本の外務省が最近公開した広報動画に、韓国メディアが「歴史歪曲」などと強く反発している。
問題視されているのは、「戦後国際社会の国づくり 信頼のおけるパートナーとしての日本」と題した2分間の動画。戦後日本の対外協力の実績をPRするもので、韓国に関しては地下鉄1号線、昭陽江(ソヤンガン)ダム、浦項(ポハン)総合製鉄所が写真で例示され、日本語や英語、韓国語などでインターネット上で公開されている。
ところが、韓国メディアは「韓国などアジアの繁栄が日本の援助のおかげだと言っている」と伝え、「傲慢」(文化日報)、「妄言」(YTNテレビ)などと一斉に非難。朝鮮日報(27日付)は1面に「日本、漢江(ハンガン)の奇跡(1970年代の韓国の高度経済成長)を侮辱するな」との見出しで記事を掲載。「『日本の支援で韓国が成長した』とでたらめな主張をしている」と強く批判した。
同紙は「韓国の開発初期の借款の70%は欧米からのもので、経済発展は韓国政府の政策と韓国民の意志の結果」とし、「いくつかは誇張で、一方的主張」と専門家の話を交え報じた。