スマートフォンなどで使われる無料通信アプリ「LINE(ライン)」の利用が子供たちに広がっていることを受け、大阪市旭区内の中学生、高校生約80人が集まり25日、同区民センターで、ラインによるトラブルをどう防ぐかを討議。成人も交え、子供とともに対応策について熱心に話し合った。
旭区役所が主催で、約200人の市民らが詰めかけ、聞き入った。
イベントは「みんなのためのLINE白熱教室II」で、府立旭高校の生徒が協力、区内4校の中学生に呼びかけた。まず高校生がラインの特徴を説明。この後、成人4人、高校生6人、中学生9人が壇上で討論した。
会場では、ラインでは複数の友達同士でメッセージをやりとりできることから、中高生側から「親に干渉されず自由に会話を楽しみたい」との意見が多く出された。ただ、ラインをめぐり事件が多発していることから、高校生の一人は「大変なことが起きていると感じたらラインのやりとりを親に話すことも必要」と話した。
ラインは、メッセージのやり取りに多くの時間が費やされて勉強などができなくなったり、複数の人間がメッセージをやり取りできるため、悪口を言い合っていじめにつながったりするケースがある。こうしたことについて、日頃から親子が信頼関係を培うことで会話が生まれ、防止につながるとの意見が中高生、成人双方からあがった。
旭区役所市民協働課の糸井英夫課長は「ライン使用者は年々低年齢化している。こうしたイベントを継続し、将来は小学生の参加も考えたい」と話した。