【衝撃事件の核心】中韓の猛威に同情も…「鳴門ワカメ」集団申告漏れ 津波で壊滅の首位・三陸には「後ろめたかった」(3/4ページ) - 産経ニュース

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衝撃事件の核心

中韓の猛威に同情も…「鳴門ワカメ」集団申告漏れ 津波で壊滅の首位・三陸には「後ろめたかった」

 水産庁によると、全国主要港のワカメ1キロあたりの平均卸売価格は、22年の199円に対し、23年は244円と1・2倍に上昇した。中でも、三陸産に次ぐシェア(約1割)を持つ鳴門ワカメは当時、1・5~2・5倍に高騰したとも指摘されている。

 その後、被災地の復旧・復興に伴って三陸産の養殖ワカメ収穫量も回復。24年は4万8千トン、25年には5万トンまで戻ったが、被災地・三陸の業者の苦悩は現在も続いている。

 ワカメ業界の関係者は「徐々に復興しつつあるが、東京電力福島第1原発事故による風評被害で三陸産が敬遠されるようになり、以前のようなブランド力を発揮できていない」と指摘。「三陸産」では売れないため、仕方なく「国産」として売っているケースもあるという。

安価な外国産に押され廃業

 「今回の申告漏れは、単にもうけたいという安易な気持ちだけが動機ではない。ワカメ業界の厳しさを示している」。淡路島の漁協関係者が、背後にある実情を明かす。

 島でワカメの養殖が始まったのは、昭和30年代後半。漁ができない日が多い冬場に漁師が安定した収入を得るための手段として、島のあちこちで行われるようになった。

 養殖の盛んな南あわじ市の阿那賀地区でも、最盛期の平成5年ごろには80人ほどの漁師が従事していた。だが、安価な中国産や韓国産のワカメが輸入されるようになり、価格はかつての3分の1程度にまで落ち込んだ。