衝撃事件の核心

炊飯器がテロに加担? 〝お茶の間〟に迫るサイバー攻撃の脅威 「スマート家電」を遠隔操作…SFの世界が現実に 

 テレビや車がある日突然動かなくなり、その「犯人」はコンピューターウイルス-。まるでSFのような話だが、実は理論上は今も可能で、ごく近い未来に現実に起こりえるかもしれない。インターネットとは無縁に思える家電などのネット接続が進んでいる。ネットにつながれば生活はより便利になる一方、直面するのがサイバー攻撃の脅威だ。防犯カメラを遠隔操作されればプライバシーは丸裸にされるし、家の様子を監視されれば空き巣犯の格好の的にもなる。ウイルスが寄生したテレビが、パソコンで入力される情報を勝手に外部に漏らすかもしれない。次々とネットにつながる〝意外なもの〟。犯罪者は、それらをどうにか悪用できないかと知恵を絞っているのだ。

モノのインターネット化

 2013年12月、アメリカ。大手ディスカウントチェーンで、クレジットカードなどの顧客情報約1億1千万件がネットを介して外部に流出した。原因はコンピューターウイルスの感染。感染元は社員のパソコンや社内のサーバーではなく、私たちも毎日よく目にする、ある〝もの〟だったとみられている。

 それは、店頭のレジ。感染したのは「ブラックPOS」と呼ばれる、2012年ごろから感染例が報告されたウイルスで、レジで読み取られるクレジットカード情報をネットを通じて外部のサーバーに送信してしまう。

 そもそも、なぜレジがネットにつながっているのか。

 レジにはバーコードで読み取られた購入商品や売り上げなどの情報が蓄積されている。チェーン店などでは、各店舗に散らばるレジと本社のホストコンピューターをネットでつなぎ、レジから情報を本社に吸い上げ、消費動向の分析や一元的な在庫管理に役立てている。

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