「今川さん」反撃ののろし ゆるキャラグランプリ参戦へ、着ぐるみ製作費募る 静岡

 打倒!家康くん-。11月に浜松市で開催される「ゆるキャラグランプリ」に、駿河・遠江の戦国武将、今川義元がモデルの非公式キャラクター「今川さん」を静岡市から参戦させる計画が始まった。有志でつくる「『今川さん』製作委員会」は、参加条件である着ぐるみを作るため、製作費用90万円をインターネット上で募集。「家康くん討つべし」と、ゆるキャラ界での下克上を狙っている。

                   ◇

 今川さんをプロデュースするのは、静岡市クリエーター支援センター(静岡市葵区)内の静岡漫画研究所の編集者、鈴木将仁さん(42)ら計8人。徳川家康に比べて見過ごされがちな今川義元の功績を見直そうと、2月に製作委員会を立ち上げた。

 「桶狭間の戦いに敗れたことで人々に忘れられ、揚げ句の果てに地元・静岡市にも無視される始末。今年は没後400年事業もあり、どっちを見ても家康だらけだが、そんな現状に一石を投じ、一矢報いたい」と反撃ののろしを上げた。

 今川義元は、武田信玄や北条氏康らとしのぎを削った戦国武将で、その優れた手腕から「海道一の弓取り」と称された。しかし、永禄3(1560)年、桶狭間の戦いで織田信長に敗北。後世の人々からは「凡将」のイメージで語られることが多かった。

 このため、今川さんは、積年の悔しさから涙をこぼしているデザインに。矢の先には静岡おでんが刺さり、眉の形はお茶の葉を表現。家紋や胴体はプラモデルの部品をイメージする-といったように、静岡色を前面に押し出した。

 さらに、サブキャラクターとして、今川義元の軍師、太原雪斎(だいげんせっさい)や蹴鞠の名手として知られる息子の氏真(うじざね)のデザインも作成済みという。鈴木さんは「今川さんファミリーをどんどん作り、義元ファンを増やしていきたい」と話した。

 同委員会では、4月28日まで、ネット上で資金を集める「クラウドファンディング」(https://readyfor.jp/projects/imagawasan)で資金を募集。支援額に応じて、オリジナルTシャツや今川さんをイベントに呼べる権利などが得られるという。

 一方、今川さんの挙兵を聞いた家康くん陣営は、「家康と並んで静岡を代表する立派な武将。県内を盛り上げるために、今川さんとの競演を楽しみにしている」(浜松市広聴広報課)と歓迎している。

会員限定記事会員サービス詳細