オオタカの営巣地、流山市「市野谷の森」の千葉県立公園化「待ったなし」

 オオタカの営巣地として知られる流山市の「市野谷(いちのや)の森」の県立公園化を一日も早く実現させようと、市内外の環境保護30団体が署名活動を行っている。保全・公園整備を行うとする県の方針が示されてから約20年がたつのに計画が進んでいないためで、保護団体は「森の木が切られるなどしており一刻も猶予できない」と危機感を強めている。

 「市野谷の森」は、流山の豊かな自然のシンボルとされる。東へ約800メートルの最寄り駅、つくばエクスプレス(TX)・東武野田線「流山おおたかの森駅」の名はここからとられた。

 平成17年のTX開業に合わせ、約50ヘクタールの雑木林だった「市野谷の森」の開発が計画された。オオタカの生息が確認されたことから保護活動が高まり、県は約半分に当たる24・1ヘクタールの保全を決め、このうち18・5ヘクタールを県立公園とすることにし、19年度に森の北側3・7ヘクタールを約20億円で整備する第1期公園整備がスタートした。

 用地買収が進まないなどの理由で、第1期の完成見通しは計画より6年遅れの29年度。オオタカ営巣地を含む残り14・8ヘクタールを対象とする第2期の公園整備はめどがたっていないのが現状だ。

 公園予定地は市街化調整地域のため住宅開発はできないが、木材の伐採は可能で、資材置き場やグラウンドに使える。オオタカの保護活動に取り組む流山市のNPO法人「NPOさとやま」によれば、昨年1月には営巣場所に近い民有地で、野外活動を行う団体が施設を造るために木が切られた事例があったという。

 同団体の樫聡理事長(58)は「オオタカの名が駅名だけになってしまってはいけない。オオタカやタヌキ、キツネが暮らす自然を残したい」と話す。署名活動は今月いっぱい行い、県に提出するという。問い合わせは樫さん(電)04・7159・2526。

会員限定記事会員サービス詳細