開発ヒストリー

伊藤園「お〜いお茶」が30年もトップシェアを維持できている理由

 商品づくりの工夫を引き立てた専用茶葉は、伊藤園の原材料の品質へのこだわりを象徴する。

 同社は地方の農家などと連携し、耕作放棄地や遊休地を茶畑に変える「茶産地育成事業」を平成13年から九州4県で展開。そこで摘み取られた茶葉を買い取り、原料に利用してきた。

 茶産地育成事業には、農業振興や原料の安定調達に加え、「お~いお茶」の品質向上の狙いがあった。

 同事業によって栽培されるのは、飲料商品への加工により適した専用茶葉。栽培面でも産地に社員を頻繁に派遣し、「お~いお茶」ブランドの品質要求を満たすよう徹底した技術指導を行っている。すでに専用茶葉の茶畑は1000ヘクタール近くに拡大している。この専用茶葉の増量と、火入れの工夫が味と香りを一段と引き立てた。

海外にも広がる市場

 一方、国内トップブランドを誇る商品品質は、健康志向を背景に、日本の緑茶への関心が広がりつつある米国など、海外の飲料市場でも評価が高まり始めている。「お~いお茶」は、米シリコンバレーの有名企業が福利厚生の一環として無料で飲めるようにしているほか、和食の浸透とともに販売を伸ばしている。

会員限定記事会員サービス詳細