強まる思想統制の背景について、英紙フィナンシャル・タイムズ(電子版、9日)は論評記事で、共産党の支配を揺るがす「カラー革命」の勃発を恐れてきた指導者層が、「ウクライナ危機」や香港の学生らが昨秋展開した「雨傘革命」といった反政府デモを目の当たりにして、懸念をさらに強めたと分析した。
一方で論評は、国際通貨基金(IMF)が最近、購買力では中国が世界最大の経済大国だと発表したことに触れ、中国指導者の不安は「過剰で、被害妄想的でさえある」と指摘した。
大学教育が今後どう変化するかは、中国の学生たちの大きな関心事となるだろうが、英紙ガーディアン(電子版、1月30日)の一言は皮肉めいている。
「ハーバード大に留学していると伝えられる習近平国家主席の娘を含めて、中国政界のエリートらの子弟は、欧米の教育機関で学ぶことを好む」(国際アナリスト EX)