民主党の3議員が20日の衆院予算委員会に登場し、安倍晋三首相のやじ、NHK会長問題、テロ対策を含む危機管理をそれぞれ攻め立てた。だが、本質的なテーマとは言い難い質問に首相は冷静に反論し、空回りに終わった。(内藤慎二、酒井充)
トップバッターの前原誠司元外相は冒頭から「極めて品位に欠ける。答弁席からやじを飛ばすのは言語道断だ。厳しく反省してもらいたい」と首相に迫った。
前原氏が問題視したのは首相が19日の予算委で飛ばしたやじだった。首相は民主党議員が西川公也農林水産相の献金問題を追及する際、閣僚席から「日教組はどうするの」と指摘した。
首相は20日の答弁で「今後は静かな討論を心がけたい」と釈明。その上で、日教組と密接な団体から民主党議員が献金を受け取っていた事例を挙げ、西川氏の献金と類似しているとして「それをどう考えるのかと指摘した」と説明した。
これに前原氏は「全く反省していない」と激高。 「開き直って抗弁だ。反省すべきだよ。素直ではないし、器量が小さい」とたたみかけた。「偉そう」とのやじには「何が『偉そう』だ!」と語気を強めた。