厚木の女児2人死亡 近隣住民ら言葉失う 29歳母、育児の悩みも

 「かわいらしくて元気な子」「ショックだ」。厚木市水引のマンションの一室で幼い姉妹が意識不明の状態で見つかり、殺人未遂の現行犯で母親の山本夏美容疑者(29)が逮捕された事件。発生から一夜明けた17日、県警による現場検証が行われ、周辺は物々しい雰囲気に包まれた。長女の果歩ちゃん(6)は今春、小学校入学を控えていたといい、姉妹を知る住民らは突然の悲劇に言葉を失った。

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 事件では、果歩ちゃんと、次女の紗季ちゃん(3)の姉妹が亡くなった。県警によると、山本容疑者は取り調べに、育児の悩みがあったことを漏らし、「子供たちに罪はありません」などと供述している。昨年秋ごろからは、会社員の夫(35)に「(子育てや将来に)自信がない」などと打ち明けるようになっていたという。

 果歩ちゃんが通った幼稚園によると、果歩ちゃんは今春、小学校に入学予定で、山本容疑者は学習机を準備するなど楽しみにしていたという。園長は「妹さんも入園するため、先週面談をしたばかりだった。変わった様子もなく、育児の相談もなかった」と驚いた様子だった。

 山本容疑者の自宅マンションは、小田急線本厚木駅から歩いて15分ほどの、市役所や厚木署などに近い市中心部の一角。事件を知った周辺住民らは、不安げな表情を浮かべながら、現場検証に入る県警捜査員を見守っていた。

 昨年まで同じマンションに住み、山本容疑者と交流があった市内の主婦(37)は「子供が果歩ちゃんと同い年で『小学校で一緒になるね』と話していた。果歩ちゃんはすごく笑顔がすてきで、かわいらしくて元気な子。紗季ちゃんは、果歩ちゃんの後をついていく姿がかわいかった」と戸惑いを隠せなかった。

 その上で、「(山本容疑者は)育児に疲れている感じを受けず、子供と普通に接していたが、『子供がなかなかスーパーのカートに乗ってくれない』などと、共感しあったことはある」と振り返った。

 一方、同じマンションの女性(27)は「あいさつをしても下を向いて、子育てに疲れているのかなという印象を受けていた」と話していた。

 県警は17日午後2時ごろから約1時間かけ、現場検証を行った。姉妹が意識不明の状態で見つかった洋間などを詳しく調べたとみられる。

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