【ロンドン=内藤泰朗】2人が犠牲となったデンマークの首都コペンハーゲンの連続銃撃テロで、警察当局は15日、射殺した容疑者が同国生まれの22歳の男だと発表した。同国情報機関は、イスラム過激派の影響を受け、1月のパリ連続テロをまねた「ホームグロウン(自国育ち)テロ」とみているもようだ。過激思想に染まる若者によるテロの連鎖が懸念される欧州は、大きく揺れている。
デンマークのトーニングシュミット首相は16日、記者会見し、「テロが広がることを恐れている」と率直に認めた。警察は16日、容疑者を「助言や行動」で手助けしたとして、男2人を拘束したと明らかにした。年齢や国籍は不明。
警察は、容疑者が2つの銃撃事件を単独で実行したとの見方を強め、この2人との関係や動機などの解明を急いでいる。
容疑者は2013年にコペンハーゲンの列車内で19歳の男性を刺傷したとして逮捕され、有罪判決を受けたほか、犯罪組織とも関わりがあり当局が監視下に置いていた。氏名は非公表だが、地元メディアは2週間前に出所したオマル・フセイン容疑者だと報じた。